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取引先の契約書に「生成AI利用禁止」条項が入っていた。そのまま結んで大丈夫?

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生成AI一般個人情報保護法営業秘密(不正競争防止法)守秘義務(民法等)
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この記事は、取引先から示された契約書に「生成AI利用禁止」条項が入っていた場合に、締結前に何を確認すべきかを整理した内容です。制作会社・開発会社・士業など受託側の立場の方が読むことで、安易に飲んで後で困らないための判断軸を得られます。

まず「本当に結んでいいのか」を立ち止まって考える

生成AIの利用を禁止する条項が入っていたら、締結前に「これは本当に結んでいいのか」ということはしっかり考えたいところです。もちろん契約の有効期間や、その取引が自社にどれくらい影響を与えるのか、そのあたりは特に慎重に見ます。たとえば他の企業との取引で生成AIを使っていると、今回の相手から怪しまれることにもなりかねません。だからこそ、結構慎重に判断するところです。

相手が「本当に禁止したいもの」は何かを分解する

一口に「AI利用禁止」と言っても幅がありますよね。そこで、取引先が本当に禁止したいものは何なのか、という点に注目します。その際は取引の性質を当然踏まえながら確認していくことになります。これは機密データを扱うからなのか、それとも個人情報を扱うからなのか――そういったところを分解していくと、その条項が本当は何を禁じたいのかが見えてきます。

安易に飲むと危ないケース

安易に飲むと危ないのは、他の類似の受託業務で既に生成AIを使っているようなパターンです。使う場合と使わない場合とが今後混在してくることがあるので、これは気をつけた方がよいでしょう。将来使う予定がある場合も、これと同じです。

また、基本取引契約や、有効期間の更新があるような契約でも、安易に飲むのは危険です。後から「生成AIを使わせてください」となっても、いったん「使いません」と約束した契約を締結してしまった後では、契約自体の修正が必要になります。この手間は面倒ですし、相手が嫌がれば既存の条件のまま続けざるを得なくなります。そういった意味でも、大きな負担が回ってくることになります。

逆に「気にしすぎ」なケース

逆に、気にしすぎなのはその反対のケースです。短い契約期間だったり、そもそも近い将来も含めて生成AIを使うような業務領域ではない、という場合は、飲んでも問題ないでしょう。

また、禁止する範囲が明確化されている場合も、過度に気にしなくてよいと思います。たとえば、自社のバックオフィスでは生成AIを使っているけれど、今回の契約書で禁止されているのはあくまで業務委託の範囲に限られていて、その業務委託ではそもそも生成AIを使うような環境ではない――こういった場合です。禁止の射程が自社の実態と重ならないなら、必要以上に身構えることはありません。

一律の正解はなく、ケースバイケースで判断する

こうした条項の相談を受けたときは、当たり前のようですが、きめ細かく見ていくことが必要になります。相手が生成AIを禁止した理由は何なのか、取引の性質としてどういう内容の取引なのか、どういうデータがやり取りされる可能性があるのか――そういったところをいろいろ踏まえた上でアドバイスすることが多いです。一律の正解というものよりも、ケースバイケースで判断していくことが重要になってきます。

取引先から示された契約書の生成AI禁止条項について、飲んでよいか・どう修正を求めるか迷われている場合は、tAiL.法律事務所にご相談ください。「使わせない」ためではなく、安全に攻めるための整理をお手伝いします。サービス一覧はこちら

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。実際のご判断にあたっては個別にご相談ください。

執筆:弁護士 原智輝(福岡県弁護士会)/tAiL.法律事務所代表

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