Q.
ChatGPTの法人アカウントを社内で使いまわししても大丈夫ですか?
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ChatGPT営業秘密(不正競争防止法)
A.
法人アカウントを使用している点は評価できますが、社内でのアカウント使いまわしは、営業秘密保護を受けられない重大なリスクとなり、また社内情報管理として望ましくありません。
法人プランには「秘密保持(機密保持)」の枠組みがある
法人向けの契約(OpenAIのサービス契約)では、当事者間でやり取りされる機密情報について、受領者は「目的外で使わない」「合理的に保護する」「第三者に開示しない」といった義務を負う、という条項が置かれています。
その意味で、個人向けよりは契約上の保護を期待できる場面があります。
しかし、OpenAIの利用規約においては、アカウントの共有は明確に禁止されており、利用規約上も違反する行為となります。
3.1。お客様のアカウント。お客様は、正確かつ最新のアカウント情報を提供する必要があります。お客様は、アカウントアクセス認証情報または個人ログイン認証情報を複数のユーザー間で共有しないものとします。
経産省指針の観点でも、使い回しは「秘密管理性」を弱める可能性
経産省の「営業秘密管理指針」では、営業秘密を社外(取引先等)に共有する場合、秘密保持契約(NDA)などで“秘密として扱う意思”を明確に示すのが典型と整理されています。
そして同指針は、秘密管理性は「誰がどこまでアクセスできるか(管理単位・認識可能性)」が重要、という考え方を取っています。
この点、アカウントを使い回すと、
- 他の従業員が入力したプロンプトや回答履歴を、本来見せる必要のない別の従業員が見られる
- 「アクセス制御が弱い」「秘密として扱っていない」と評価される
といった事情から、秘密管理性を欠く(=営業秘密として保護されにくくなる)と判断されるリスクが出ます
まとめ
法人での利用は基本的に次の運用が安全です。
- 使い回しをしない(1人1アカウント)
- SSO・権限管理・監査ログなど、組織管理機能を前提に運用する
- 入力してよい情報(営業秘密・個人情報など)の社内ルールを作る