実在の人物に似たAIモデルを広告に使ってもいい?偶然、一般人に似てしまった場合は?
どの程度似ていれば肖像権侵害になるかはケースごとの判断ですが、その人物を識別させる特徴が似ているほど、侵害の可能性は高まります。また、著作権と異なり、肖像権は偶然似てしまった場合でも問題になり得る点に注意が必要です。
どの程度似ていると侵害になるか
どの程度似ていれば肖像権侵害となるかは、ケースごとの判断になります。概ね、対象となる人物の著名度や、どの特徴が類似しているかといった点が考慮されます。その人物を識別させる特徴的な部分が似ているほど、肖像権侵害の可能性は高まると考えられます。
特に、著名人に似せたAIモデルを広告に使用する場合は、肖像権に加えて、その人物の顧客吸引力を無断で利用するものとして、パブリシティ権の侵害も問題となります。
偶然、一般人に似てしまった場合
著作権と異なり、肖像権については、偶然似てしまった場合でも、本人と識別できる程度に似ていれば本人の肖像と同視され得るため、肖像権侵害につながり得ると考えられます。「偶然であり、知り得なかった」という事情は、不法行為としての肖像権侵害の成否において、過失(落ち度)があったかどうかという問題として考慮されることになると考えられます。
過失がなくても注意したい点
なお、過失がなく損害賠償責任を負わない場合でも、本人から使用の差止めを求められる可能性はあり、また指摘を受けた後に使用を続ければ、その時点以降は過失が認められやすくなる点には注意が必要です。
有名人の肖像をAIで無断利用した場合の責任についてはこちらのQ&Aで解説しています。AIモデルを使った広告表現の確認については、tAiL.法律事務所(サービス一覧)までご相談ください。
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※本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません。/出典:法務省「肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会」資料/執筆:弁護士 原智輝(福岡県弁護士会)/tAiL.法律事務所代表