ChatGPTのメモリ機能とは何ですか?
メモリ機能とは
ChatGPTのメモリ機能とは、ユーザーとの過去のやり取りをもとに、好みや情報・指示の傾向などをセッションをまたいで記憶し、以降の会話に活かす仕組みです。
通常、ChatGPTは新しい会話を始めるたびに前の会話内容がリセットされる設計になっています。メモリ機能はこの制約を補うものとして導入され、2025年6月からは無料ユーザーにも段階的に提供が開始されています。
メモリには2種類あり、ひとつはユーザーが「覚えておいて」と明示的に指示した情報を保存する保存されたメモリ(Saved Memories)、もうひとつは特に指示しなくてもChatGPTが過去の会話履歴を自動的に参照し、回答に反映する記録履歴(Reference chat history)です。。2025年4月のアップデート以降、後者の機能が大幅に強化され、過去のすべての会話を横断的に参照して回答が生成されるようになっています。なお、保存されたメモリと記録履歴(Reference chat history)からの参照は、それぞれ独立してオン・オフを設定することができます。
【ChatGPTの設定画面より】
■保存されたメモリ:Saved Memories
■記録履歴:Reference chat history

プライバシー・情報管理上の注意点
メモリ機能は便利な反面、取り扱いには注意が必要です。特に業務での利用においては、以下の点を意識してください。
メモリに保存された情報は、元のチャットを削除しても別途保存され続け、メモリから削除しない限り使用される可能性が残ります。また、メモリ情報を用いてChatGPTがweb検索を行うことがある旨、公式よりアナウンスされています。
ChatGPT search
何が記憶されるかを定期的に確認する
誤って保存されたプライバシー情報がないか定期的に確認し、不要であれば速やかに削除することが推奨されます。設定画面の「保存されたメモリ」から、現在記憶されている内容の確認・削除が可能です。
例えば、過去の会話で仮定として述べた情報や、すでに終了したプロジェクトの内容が、引き続きメモリに残っている場合などがあります。
機密情報・個人情報は記憶させない
メモリに保存された情報は、新しい会話を始めるたびに自動的にシステムプロンプトの一部としてモデルに渡されます。そのため、氏名・連絡先・顧客データ・契約内容などの個人情報や機密情報をメモリに記憶させると、意図しない場面で、モデル(OpenAIのサーバーなど)に重要情報を送信していることとなるため注意が必要です。業務上の内部情報については、あらかじめ入力ルールやメモリ管理をルーティン化しておくとよいでしょう。
共有アカウントでの利用に注意する
会社やチームなど複数人が利用するアカウントでは、他のユーザーが保存データを閲覧できる可能性があります。これにより、不正競争防止法上の営業秘密の保護要件のひとつである秘密管理性(情報を秘密として適切に管理していること)を欠くとして、自社の情報が保護されなくなる事態も考えられるため、管理権限やメモリ削除の運用ルールを明確にする必要があります。
一時チャットの活用
機密性の高い会話を行う場合は、一時チャット機能を使用することで、その会話内容がメモリに保存されることを防ぐことができます。一時チャットについては別項をご参照ください。