生成物が既存の作品に似ていないか、どうチェックすればいい?すべての作品と比べるのは無理では?
世の中に無数にある作品のすべてと照合することは現実的ではありません。生成物の用途やリスクの大きさに応じて、画像の逆検索、詳しい人の確認、専門家の鑑定といった方法を使い分け、組み合わせることが現実的な対応です。
用途に応じて確認の程度を使い分ける
ここでも有効なのが、リスクベースアプローチ(権利侵害が起きる可能性と、起きた場合の影響の大きさに応じて、確認や対策の程度を使い分ける考え方)です。生成物の用途やリスクの大きさに応じて、確認の方法や程度を使い分けます。
具体的な確認方法
画像の逆検索(類似画像検索)
生成物をもとにインターネット上の類似画像を検索する方法です。手軽に実施できるため、基本的な確認手段として位置づけられます。
その分野に詳しい人の意見
イラスト、キャラクター、写真など、対象となるジャンルに詳しい社内外の人に見てもらい、既存の作品を連想させないかを確認する方法です。逆検索では拾いきれない類似にも気付ける可能性があります。
専門家による鑑定
大規模な広告キャンペーンや長期間使用するロゴなど、侵害が生じた場合の影響が大きい案件では、弁護士や弁理士など専門家の意見を求めることも考えられます。
組み合わせ方の例
例えば、SNSの短期的な投稿であれば逆検索のみ、広く展開する広告であれば詳しい人の確認も加え、ブランドの中核となるものは専門家の鑑定まで行う、といったように、用途に応じて組み合わせることが現実的な対応となります。
生成段階での予防策
また、事後の確認だけでなく、プロンプトに既存の作品名や作家名、キャラクター名を入れないといった、生成段階での予防策も有効です。
類似性の判断の考え方はこちらのQ&Aでも解説しています。重要な広告やロゴの事前チェックは、tAiL.法律事務所(サービス一覧)までご相談ください。
関連Q&A:「参考にした画像」をAIに示させたり、著作権侵害かどうかをAI自身にチェックさせたりできる?/AIの生成画像が偶然、既存のキャラクターや作品に似てしまった。著作権侵害になる?
※本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません。/出典:文化庁「AIと著作権に関する考え方について」/執筆:弁護士 原智輝(福岡県弁護士会)/tAiL.法律事務所代表